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2010年3月28日 (日)

生保アクチュアリーの使うギリシャ文字

以前のエントリで、xは「年齢x歳」を、nは「期間n年」を表すということをちょっと述べた。ギリシャ文字に関しても標準的な使われ方があるので、ちょっと記してみたい。

α・β・γ

生命保険の保険料は、純保険料と付加保険料に分かれる。このうち付加保険料は、対応する費用を新契約費・集金費・維持費の3つに分けて、それぞれα・β・γというギリシャ文字で表すのが通例である。

…と書くと、いくつかの会社の方からは異論が出るだろう。このα-β-γ方式は、アクチュアリー試験の生保数理の教科書である、二見隆氏の「生命保険数学」の下巻にも載っているが、実はこれは会社によって違う。

αが新契約費を表すのは共通しているが、維持費がβ・集金費がγの会社もある。

維持費は通常、保険料を払い込んでいる間と保険料の払込が終わった後とでは水準が異なり、後者には′(ダッシュ)を付ける。

なので、維持費がβの会社はβ′、維持費がγの会社はγ′という記号が現れる。日常的にγ′を使っている会社にとっては、β′という記号はどうにも耳慣れないものだ。

δ・ζ

δとζも、保険料の計算に使われる。δは保険料比例の新契約費(上記のαは一般に保険金比例)である。ζはβ(会社によってはγ)と同じく集金費の一種で、割増要素に使われる。年払いは年に1回だけしか集金の手間がないが、月払いだと12倍の手間がかかる。その分だけコストが発生しているでしょう、というのがζだ。

λ・μ

λとμは、配当の種類として現れる。死差・費差・利差の3利源配当に加えて、第4・第5の配当があるということだ。どちらも昭和40年代に、長く継続している契約に対して出ていた「特別配当」だ。λ配当は大体10年以上継続している契約に対して毎年払われ、μ配当は満期などで契約が消滅するときに払われた。λ配当を支払っている会社はもうないだろうが、μ配当を支払っている会社はまだあると思う。

ρ・σ

ρは相関係数、σは標準偏差…って、単なる統計学。

こんなところだろうか。これ以上はあまり標準化されていない気がする。ちなみに、私の周りではζを「ツェータ」と読む人が割に多くいるような気がするのだが、これは方言だろうか?

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