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2011年2月20日 (日)

「法令読解ノート」

出版社がマイナーなためか、なかなかamazonに出てこなかったが、ようやく登載されたようなので紹介したい。(しかし在庫切れ・入荷未定…)

この本は、筆者が法学部の1年生を対象に行っていた講義をもとにした、「法令の読み方」の基礎知識をまとめたものである。どれくらい初心者を相手にしているかというのは、この本の「はしがき」によく現れている。

なぜ、大学でこのような「法令読解基本のき」のような授業が必要だと考えたのかということについてちょっとお話を申し上げておきたいと思います。

一つは、ある日の労働法の授業で、「そこに座っている男子学生の人、○○法の第○条の第1項を読んでもらえますか。」と、ある学生を指名したところ、その学生はしばらく「六法」をじーっと見ていて、やおら、「先生、第1項がありません。」と言ったわけです。それを聞いて、私は本当に驚きました。

これを読んで私は大笑いしたのだが、どこが面白いのか分からなかった人はこの本を読む意味がある。分かった人も、大学で法学部以外に所属していた人にはおすすめできると思う。

実は私は、保険関係法規集とかいうサイトのメンテナンスをしているくせに、法令の体系についてちゃんと勉強したことがない。まあ、業法のような「プロ仕様」の法令は「分かりやすくしよう」という意識があまりないのか、「第1条の2の2第1項第1号ハ(1)(iv)」みたいに、本書の中で「重要文化財級の条文」と言われるようなマニアックな細分化に出会うこともある。

それでもやはり体系化されたものを読んでみると知らないことがあるものだ。恥ずかしながら「共通見出し」という概念を知らず、「見出しのない条文もあるんだな」ぐらいにしか思っていなかった。また、附則の使われ方も十分理解していたとはいえなかった。

仕事上で使うかどうかは別にしても、社会生活の中にあって法令と無縁ではいられない。だったら、法学部生でなくとも、その読み方をちゃんと理解しておいたほうがいいのではないだろうか。

この本の表紙には「今さら聞けない法令のい・ろ・は」とある。その通り、法律に携わる人間にとっては、本当に「いろは」を学ぶくらいアタリマエのことばかりが書かれているのだろう。そしてアタリマエのことを勉強するのは恥ずかしいことではない。アタリマエのことを勉強せずにいることが恥ずかしいのだ。


さて、これで保険関係法規集のページもいろいろと改めないといけないところが出てきてしまった…

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