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2012年4月20日 (金)

更新:保険関係法規集

すでにアップしておりますが、保険関係法規集を更新しました。

4月18日の官報にて公布された、保険業法施行規則および平成10年大蔵省告示第228号の改正です。

パブリックコメントが出た段階でご紹介した、資産運用比率規制の撤廃です。4月18日の公布をもって即日施行です。

内容的にこれだけだと単なる二重投稿になってしまうのですが、パブリックコメントの中で出ていた意見が興味深かったのでご紹介します。

保険業法第97条の2第1項が内閣府令で一定の資産運用比率規制を定めることを予定しているにもかかわらず、内閣府令案でこの規制を全くなくしてしまうことは、法律の委任の限度を超えているのではないかという疑いが生じる。したがって、何かの機会を見て、法第97条の2第1項を削る等の法律改正を行うべきである。

金融庁の回答は「今後また資産規制が必要になるかもしれないから法律の条文は存置する」「もともと内閣府令(施行規則)に委任されているから限度を超えているわけではない」というもので、まあ回答として間違ってはいないけどちょっと形式的で強弁くさいよね、という感がなくもありません。私も、この比率規制撤廃の話が「金融庁アクションプラン」の一環として出てきたときには、

保険業法施行規則第48条がターゲットだが、ここの改正だけでは「撤廃」とはならない気がするが法改正までするのだろうか。

書いていますし。

もともと保険業法から内閣府令(保険業法施行規則)に委任されている事項というのは山ほどあります。そしてその中には、保険業法で「内閣府令で定める」とありながら保険業法施行規則には対応する条文がない、いわゆる「空振り規定」というのもたくさんあります。

ただ、それらのほとんどは「対応する施行規則が『まだ』存在しない」というもので、すでに存在するものをわざわざ「空振りにする」というケースはあまり見たことがありません(他の条文や府省令に移すケースはあります)。

さきに述べたとおり金融庁は「今後また資産規制が必要になるかもしれないから」と言っているのですが、その可能性はとても低いように思いますので、こんな盲腸みたいな条文を残すのはどうなんかな、というのが個人的な感想です。

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コメント

全面改正されてないので、内閣府令でなく大蔵省令では?

内閣府令ですよ?
パブリックコメントの回答も「資産運用に係る具体的な規定を内閣府令に委任しており…」とあります。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H08/H08F03401000005.html
こちらには大蔵省令とあります。
もちろん、改正は内閣府令によりますが。

なお、告示も、改正されても大蔵省告示のままですよね。

旧保険業法のときは、たしか農商務令とかいってた気がします。

mushiman2 さん
おそらく認識に違いはないと思うのですが、「保険業法から委任された内閣府令(のほとんど)が平成8年大蔵省令第5号(保険業法施行規則)である」ということでいいでしょうか。

認識相違ありません。

どっちで呼ぶのが正しいのか分からないのですが、勅令や太政官達でも生きてる(前者は政令で改正されてますよね)ものがあるとよくいうので、私自身の中では大蔵省令と呼んでました。

もちろん、それは、内閣府令と呼んでも良いのだと思いますが、その読替というか対応関係がどこかで規定されてるのを見たことがないもので。

保険業法の中の書きぶりはあくまで「内閣府令」ですので、「『平成8年大蔵省令第5号』とラベル付けされた内閣府令」ということになるように思います。
したがって私の理解は、「現在は『○年大蔵省令第○号』は存在するが、『大蔵省令』は存在しない(財務省令や内閣府令になっている)」というものです。

今までは何となくの理解でしたが、s_iwkさんとのやり取りを経て、以下のように考えるに至りました。


ソースは確認していませんが、法律は、改正された法律でなく、改正する法律の方が正式なものと聞いたことがあります。

政省令もこれと同じであるとすれば、法第97条の2が内閣府令に委任している先は、保険業法施行規則の一部を改正する内閣府令(s_iwkさんのいうラベルとは、この改正府令のことなのでしょう)と思われまぬ。

上記の通り、改正された大蔵省令とは便宜的なもので、正式には、改正府令→大蔵省令と参照するのが正しいのでしょう。その場合、最終的な参照先である保険業法施行規則は、大蔵省令です(ただし、現在の所管省庁は内閣府)。また、(便宜的な)改正された保険業法施行規則を指す場合でも、大蔵省令となります。

すなわち、

・保険業法第97条の2の参照先は、もちろん内閣府令
・(大蔵省令は存在しないのではなく)内閣府令も大蔵省令も存在している。
・保険業法施行規則というタイトルに対応するのは、あくまでも大蔵省令
・ブログの内閣府令(保険業法施行規則)という書き方は、正しくない
と考えています。

> ・ブログの内閣府令(保険業法施行規則)という書き方は、正しくない
には同意しません。
保険業法には内閣府令への委任のみが規定されています。一方、保険業法施行規則の各条では「法第○条に規定する内閣府令」という形でその委任を受けています。
保険業法の委任を受ける内閣府令が保険業法施行規則だ、と限定されているわけではありませんが、現在は保険業法で内閣府令に委任している事項は(「内閣府令・財務省令」となっているものおよび空振り規定を除き)すべて保険業法施行規則が受けています。
正確を期すならば「保険業法から内閣府令に委任されている事項のうち保険業法施行規則で受けているもの」と表現すべきかもしれませんが、現実問題として他の「受けとなる府令」がない以上、記載が誤解を招くものとは思いません。

そうですか、s_iwkさんが強く主張されるのであれば、そうなのかもしれません。

私の中ではこれ以上は良く分からないという整理で一旦とどめておきます。

厳密ではありませんが、とりあえずの整理

A 保険業法
B 内閣府令
C 保険業法施行規則

s_iwk説
Aは、Bにのみ委任している。Aの委任内容が書かれているのはCである。従ってB=Cである。

mushiman2説
Aは、Bにのみ委任している。Bは、Cを(改正という形で)参照している。従って、実質的な委任内容が書かれているのはCであるが、B<>Cである。

もう一点指摘しておきます。保険関係法規集のトップページに以下のようにあります。

> 省令
> 保険業法施行規則(平成8年大蔵省令第5号)

平成8年大蔵省令第5号、の部分はs_iwkさんのいうラベルです。しかし、その上の省令とは、本来の法令のランクを表すものであり、(他の省の名前もあるので)府省令とすべきかと。

それとも、府令は省令と同じ性質の法令なので、今のままで良しとされますか?

なるほどそうきましたかw。
修正はわりと煩瑣なので変えるつもりはありませんが、変えるとすれば「府令、府令・省令又は省令」でしょうか?

府令、省令(厳密には、一部の庁令も)をまとめて呼ぶ、公式な呼称は、聞いたことがありません。ご提案の言い方の方が正確なのかもしれませんが、府省令というのも、割とよく耳にするので、公式ではいのかもしれませんが、いいのかなと思ってます。

なるほど、府省令は使われているようですね。機会をみて書き換えたいと思います。

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