数学

2017年4月21日 (金)

ワンコインランチ問題

こんなツイートを見たんですよ。

950円(500円玉1枚、100円玉4枚、50円玉1枚で計6枚)を払うと9円(5円玉1枚、1円玉4枚で計5枚)のおつりになって、差し引き941円。たしかにワンコインになります。

が、これは上限なのでしょうか。案の定ツッコミが。

ということで、ちと条件を考えてみました。

まず、ワンコインなので

  • 支払に紙幣は使わない。
  • 支払った硬貨の枚数-おつりの硬貨の枚数=1

という条件は必要ですね。あとは

  • 支払およびおつりは、使う紙幣または硬貨の数が最小になるように行なわれる。

という条件が必要になります。紙幣を使わないのに「使う紙幣または硬貨の数が最小に」と書いているのは、硬貨の数を最小にするだけなら、例えば500円玉2枚がOKになってしまうからです。

以上の条件設定の下では、941円が上限となります。

上限を求めるためには、「支払金額をなるべく大きく」「おつりの額をなるべく小さく」することが必要になります。また、支払った硬貨の種類とおつりの硬貨の種類はすべて異なります(そうでないとすると、単に支払った硬貨を返しているだけになる)。札を使わない前提で使える硬貨の上限は999円(500円玉1枚、100円玉4枚、50円玉1枚、10円玉4枚、5円玉1枚、1円玉4枚)であり、このとき硬貨は全部で15枚になります。ワンコインにするためにはこれを8枚と7枚に分け、8枚支払い、7枚おつりをもらうことになります。「支払金額をなるべく大きく」「おつりの額をなるべく小さく」なので、支払額は額面の大きい方から8枚の硬貨(500円玉1枚、100円玉4枚、50円玉1枚、10円玉2枚で970円)、おつりは額面の小さい方から7枚の硬貨(1円玉4枚、5円玉1枚、10円玉2枚で29円)。差し引き941円となります。10円玉2枚は支払とおつりとで相殺するので、結果的に無視されることになりますが。

さて、ここで条件を変えて

  • 支払およびおつりは、使う硬貨の数が最小になるように行なわれる。

としたらどうなるでしょうか。

この場合、上に書いたとおり、1000円を500円玉2枚で支払うことが可能になります。したがって「支払金額をなるべく大きく」するということは、「すべて500円玉で支払う」ということになります。一方、そのときにはおつりに500円玉は使えませんから、おつりの上限は499円。そのときの硬貨の枚数は14枚(100円玉4枚、50円玉1枚、10円玉4枚、5円玉1枚、1円玉4枚)ですから、ワンコインにするためには15枚の硬貨を支払うことになります。つまり500円×15枚で7,500円の支払い。おつりが499円なので、この場合の上限額は7,001円ということになります。7,001円のワンコインランチ…

荒唐無稽ついでに、対象とする硬貨を「日本円ベースのあらゆる硬貨」としてみたらどうかるのかを考えてみました。Wikipediaの「日本の記念貨幣」には、記念貨幣の額面には以下のものが記載されています。

  • 100円
  • 500円
  • 1000円
  • 5000円
  • 1万円
  • 5万円
  • 10万円

さああとは先ほどと同じ理屈で「支払金額をなるべく大きく」「おつりの額をなるべく小さく」してみると、答えは2,500,001円となりました(支払:10万円硬貨26枚、おつり:99,999円)。

うるさいわ(笑)

2010年4月11日 (日)

数学を勉強したい?何のために?

twitterを見ていると、「数学やっとけばよかった」とか「数学は大事」とtweetしている人は多い。

では、数学ができるとはどういうことだろうか。というか、数学ができるようになることに何を期待しているのだろうか。おおむね次のような要素を期待しているように見える。

  • 論理的思考
  • 計数感覚
  • 計算の速さ

これらは数学を勉強することで身につくだろうか?ちょっと考えてみたい。

論理的思考を身につけたい!

うーん、それはね、数学をやったからといって身につくとは限らないんだよ。じっさい、数学者が書いた本でも、全然論理的じゃないものもあるしね(*)。それに、数学的な論理をつきつめるのは危険でもある。不完全性定理を証明したクルト・ゲーデルも精神に失調を来したし。実用的な論理を身につけるなら、MBAのテキストか何かのほうがいいんじゃない?

計数感覚を身につけたい!

残念だけど、数学を勉強してもそれは身に付かないな。数学で具体的な数字の話をすることは少ないから。身につけたい分野の数字をたくさん眺めることのほうが先決だと思うよ。

計算が素早くできるようになりたい!

「そろばん」やるほうが早いと思います。難しい計算なら、電卓使う方法もあります。

…ということで、自分にはどうしても「役に立てる」ために数学を勉強する人にはガッカリする結果しか待っていないように思えてしまうのである。

まあ、必要な知識といえば、累乗、つまり複利の知識をはじめとする金利知識ぐらいだろうか。

(*) フォローしておくと、この人はこの本(をはじめとする数学に無関係な本)が残念なだけで、数学関係のエッセイとか評伝は素晴らしいと思う。「心は孤独な数学者」とか、本当にいい本。

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